megmogu’s diary

帝王切開ママの気持ちに寄り添いたい、2歳と4歳の子供をもつ30代主婦の子育て記録。

就職活動で大切にしたいこと

私が大学4回生の今頃は、就職活動で心身ともに疲弊していました。

就職氷河期と呼ばれる時代ではありましたが、就職が決まる人とそうでない人の2極化が目立っていたように思います。私は後者でした。

4回生の5月に1社も内定がないなんて、焦りを通り越して諦める気持ちさえ生まれていました。

私が就きたかったのは事務職だったのですが、そもそも募集している会社が少ないのです。

更に、とりわけ几帳面でも整理整頓が上手でもない私は、面接で「なぜ事務職を選んだのですか?」という質問にも上手く返答できずにいました。

 

諦めモードの私は、事務職だけでなく様々なジャンルの企業を受けました。

エステ・証券・建設・クッキングスタジオ・眼科・SE(システムエンジニア)など、思い出せるだけ挙げても迷走していたなというのがわかります。

しかしどうでしょう。迷走しながらも奮闘した結果なのか、1社から内定を頂きました。それはSEという職業でした。

当時の私はこの内定を受けるか、悩みました。

正直、就活が辛くて、「もう終われるなら・・・」と、受けてしまおうかと思いました。

しかし、思いとどまり内定を辞退することにしました。

それは最後の面接でかなり無理をして話を合わせてしまったように思ったからです。

 

就職活動を長くしていて内定が1社もないと、自信がなくなってきます。

社会から「君、いらないよ」と言われているような気がしてくるからです。

SEの最終面接の時も落とされるのが怖くて、つい等身大の自分ではなく虚勢を張ってしまったのです。

私は仕事とプライベートを分けたいと思っていました。だからこそ、残業が少なく固定休のある事務職が良かったのです。

なのに、まるでキャリアウーマンにでもなるかのようなスタンスで話してしまいました。そうでなければ必要ないと切り離されるのではないかと怖かったからです。

でもそれは、当初私が望んでいた就労スタイルから大きく逸脱する結果となりました。

 

結局、SEの内定を辞退して6月に入っても内定がもらえませんでした。

心がポッキリ折れていた私でしたが、大学の就職課から紹介された企業をダメ元で受けることにしました。

数少ない事務職を募集している企業でしたが、選考会場に入った途端、100人近いリクルートスーツたちが目に入りました。

「もうダメだな・・・」

そう思ったら肩の力が抜けて、これまで受けたどの企業の面接よりも気楽に受けることができました。

そしたら、なんとこの企業から内定の電話がかかってきたのです!

その後、人事担当者と私の採用について話す機会がありました。

私の良いと思ったところについてです。

人事担当者は「あなたなら、先輩たちをたててくれそうだと思った。きっとこの会社で上手くやっていけると思ったから採ったんだ。」と言っていました。

女性の多い部署だったので、コミュニケーション能力を買われたようでした。

今まで職業に必要な能力ばかりを気にしていた私にとっては目からウロコ。

いかに自分が事務職に向いているかというアピールよりも、チームで動ける協調性を重視していたということに驚きました。

 

就職活動は自分を会社に売り込む営業のようなものです。

 自分で良いと思っているアピールポイントが、会社側からは的外れなこともある。

反対に、自分では気づかないポイントを良いと思われる可能性もあるということです。

 

私は運良く、念願の事務職に就くことができました。

仕事は生活できるお金を稼ぐ所だと思えば、大変なことも仕方ないことだと思えました。そして何より、ちゃんとお休みがあることが嬉しかったのです。

諦めずに就職活動して良かったなと思う一番のポイントです。

休むときに休んで、仕事するときに働くというメリハリの有無が、無理のない社会人生活を支えてくれたように思います。

 

新卒で勤めて10年、子供の成長を間近で見ていたいという別の目標ができて、退社することを決断しました。

しかし、あのときSEになろうとしていたら、果たしてこんなに無理なく長く勤められたかなと思います。

もしSEとして活躍できていたとしても、偽りの自分とのギャップを埋めることに疲れてしまっていたことでしょう。

 

どんな人でも、悩んで決断に踏み切れないことはあるでしょう。しかし、後悔しないのは自分に嘘をつかないことです。

見栄を張って自分を大きく見せたり、無理して頑張り過ぎると必ずしわ寄せがきます。そしてその『嘘』に気付きながら進んでしまうことはもっと自分を苦しめてしまいます。

自分の人生を決めるイベントですから、力んでしまっても仕方がないと思いますが、そんなときは『自分に嘘をついていないか』どうかを、自分の心に聞いてみても良いのではないでしょうか。

どこかに『等身大のあなた』を求めてくれる場所があるはずですから。