1人目母乳育児~完全母乳になるまで~
完全母乳へのカギその①が「吸綴刺激」、
その②が「頻回授乳」と、
ここまでが前回までの内容でした。
今回は、私が完全母乳になれたと実感できた方法についてまとめます。
《頻回授乳について》
1日に授乳する回数は10回以上
前回、さらっと説明しただけなので もう少し詳しく書きますね。
「頻回」というだけあって、1日に何度も授乳することになりますが、
その回数って何回すれば良いのかわかりますか?
助産師さんに教えてもらったのは
10回以上。
私の場合は日によりばらつきがありましたが、 平均13回 でした。
24時間の内、2時間に1回以上の授乳をしていることになりますね。
ただ、次の授乳まで2時間空くときもあれば、1時間経たずに授乳するときもありました。
このときの精神状況としては
「ああ、母乳が十分に出ないからこんなに早く泣くんだわ…。」でした。
私が見た育児情報の中に「新生児は昼夜関係なく、3時間ごとに起きて授乳する」と書かれており、
「赤ちゃんは満腹になると3時間は持つのかぁ。」と暗い気持ちになったものです。
でもこれは私の勘違いでした。
勘違いその①
・母乳とミルクでは腹持ちが違う
よく、「授乳は3時間おき」なんて言います。私もこれを信じて暗くなったわけですが、産院に相談したら、「母乳の方が消化が良いから、3時間はもたないよ。」だそうです。
「なんやそれ!」
もう、心の中で盛大につっこんだ瞬間でした。
※リアルは「え~、そうなんですかぁ~。」
そして、赤ちゃんにもよりますが、新生児は胃も小さいために
1度の授乳で飲めるのも少量なのだそうです。
私はこれを知って、次の授乳までの空き時間をあまり気に病まなくなりました。
当時の私と同じく悩んでいるママも、あまり自分を追い込まないようにしてくださいね。
勘違いその②
・赤ちゃんの泣く理由は「空腹」だけではない
オムツが濡れている、暑い、寒い、寂しい、抱っこしてほしい、
その他にも理由はたくさんあります。
赤ちゃんは言葉で説明できないので、親も片っ端から試します。
私は
①オムツ換え(おしっこしていなければ換えなくてOK)
②授乳
③温度調節
④背中側の衣服の裾を引っ張り皺をのばす
これでも泣いてたら…もう抱っこしてました。
初め、何が理由で泣いているのかはママといえどわからないものです。
わからないから、あの手この手であやすしかないのですね。
因みに、泣いた時の対処法「④背中側の衣服の裾を引っ張り皺をのばす」の意味はわかりましたか?
これは助産師さんから教えて貰ったのですが、
「赤ちゃんが身体の下に敷いている衣服の皺を、不快に思って泣くこともある」のだそうですよ。
そんなこと、想像できますか?
言われなきゃわかりませんよね。
私は教えて貰った後も、「そんなことある?!」って思いました。
でも、その話が印象的だったのと、泣いている可能性を少しでも減らしたくて、
毎回泣いたらするようになってました。
飲ませ始めのおっぱいは左右交互に
勘違いその③
私は初めの1カ月くらい、授乳した後から時間が空いた方が母乳が溜まると思っていました。なので、毎回、飲ませ始めのおっぱいは最後に授乳した方と逆のおっぱいからあげてました。
つまり、
【始め】左 → 【終わり】右 なら、次はまた 左からあげていたわけです。
でも、本当は
【始め】左 → 【終わり】右 なら、次は 右からあげるのがベストなのです。
大事なのは授乳から時間を空けるよりも、
最初の「吸綴刺激」を左右のおっぱいが平等に受けることなのです。
そんなことを知らない私。
左ばかりが最初の「吸綴刺激」を受け続けた結果、
左の方が母乳量が増えることになりました…。
そんな大事なこと、最初に教えておくれよという感じでしたね。
それともみんなは普通に実践できていることなのでしょうか?
左右で母乳量が違うと、片方は少ししかでないのに、片方は乳腺が詰まり炎症を起こしたりします。おっぱいのトラブルを防ぐためにも、最初の「吸綴刺激」は左右交互に行いましょうね。
《母乳量を増やす方法》
授乳後の搾乳
私がおススメしたいのは、これです!
これは産院の助産師さんに教えて貰った方法なのですが、
授乳した後に、搾乳器で搾乳するのです。
助産師さん曰く、「授乳は赤ちゃんも疲れてくる。また、乳首を咥えていると安心するからダラダラ飲むようになる。左右10分くらい授乳したら、1度離して搾乳器で限界まで絞り出して。そうすることで、身体にまだ母乳が必要だ!と思わせることができるよ。」と。
半信半疑でしたが、これを実践しました。
私が購入したのは、ピジョンの手動タイプの搾乳器です。
電動ものは高いし、完全母乳になった後、使うのかどうかもわからなかったのでこれにしました。
細かい部品に分かれていて、洗うのも組み立てるのも面倒でしたが、やり遂げました。
①左右のおっぱいで10分ずつ授乳
↓
②搾乳器で5分搾乳
↓
③搾乳器をばらして洗い、その後消毒液に浸ける
↓
④1時間後搾乳器を消毒液から取り出し組み立てておく
これを授乳の度に行います。夜間、これをするのがキツイのですが、当時はがんばっていましたね。
また、搾乳器で搾乳した母乳は、6時間以内なら冷蔵可能です。
6時間以上経ったものは、もったいないですが、廃棄しましょう。
母乳の成分が変わってしまうので、レンジで温め直したりもしないでくださいね。
湯銭で人肌まで温めてください。
そして次回の授乳後、ミルクの代わりにあげていました。それでも空腹そうなら粉ミルクをあげていました。
ピジョンの搾乳器の下に付いている哺乳瓶は、付属のもの以外にもピジョンのものなら取り付けることができます。
消毒液に浸ける時間は約1時間(メーカーによる)ですが、哺乳瓶は何本かあると安心ですね。
《母乳量を増やしたくて手を出したあれこれ》
①母乳に良いとされるハーブティー
母乳は血液からできているから、ママの飲み物は大切というわけですね。
理に適っているというか、少しでも母乳量を増やしたい私は
その謳い文句に乗せられてみよう!と購入してみました。
結果、私の場合は飲まないよりは飲んだ方がいい気がするというくらいで、「これがないと絶対ダメ!」というほど実感はできませんでした。
ただ、これのおかげでお茶を飲む習慣はできたと思います。
母乳は血液からできているので水分補給は大切なんですね。
やや辛口のコメントになってしまいましたが、事実を書いています。
赤ちゃんが生れるといろいろ物入りですので、お財布のひももギュッと絞めなくてはいけませんからね。それでも試してみたいなぁという人のために、リンクを貼りました。
因みに、このシリーズには「ミルクスルーブレンド」というのもあるのですが、2人目母乳育児の際には、大変お世話になりました。
2人目の時は、1人目とは逆で母乳がたくさん出ました。
そして自分の食事が適当になってしまい…よく乳腺を詰まらせて苦しんでいました。
でも、これを飲むようになってから、乳腺が詰まらなくなったのです!
で、飲まなくなるとまた詰まるので、これのおかげだったと思います。
母乳がたくさん出るママが、このブログを見てくれているかはわかりませんが…。
乳腺の詰まりに悩んでいるなら、参考にしてみてくださいね。
②母乳マッサージ
2回ほど通いましたが、これのおかげで母乳が増えた!という実感には結びつかなかったですね。
ただ、通った2回とも、多くのママがいて人気があるのだなというのは伝わりました。
③和食(豚汁)
これは産院で教えてもらった方法その②です。(その①は授乳後の搾乳)
母乳には和食が1番良いそうです。特に根野菜は母乳の味を美味しくしてくれるとも言っていました。
「飲んだことあるんかい。」という感じですが。
なので、根野菜のたっぷり入った熱い汁ものは母乳を出すのにも、赤ちゃんが美味しく飲むためにも良いのだそうですよ。
私の場合、これのおかげで!とまでは言えませんが、産後慣れない赤ちゃんのお世話をしながら家事もする中で、「汁物だけは頑張って作ろう」という意識は生れました。
自分の事が1番適当になってしまっていたので、赤ちゃんのためにも栄養を取ろうとしたのは良いことだったと思います。
《最後に》
私は4カ月目から完全母乳になりました
いろいろ試してみて、最も効果を実感できたのは「授乳後の搾乳」でした。
そして、なぜか赤ちゃんが4カ月目から、粉ミルクを拒否!一切飲まなくなりました。
丁度、その頃 搾乳の効果が出て母乳量が増えてきたので助かりましたが、
母乳しかないというプレッシャーもありました。
それでも完全母乳になれたことは嬉しかったですね。
帝王切開で出産した後、「母にしかしてあげられないこと」にとても執着していたと思います。
今になって、冷静に振り返れているだけで、当時は「自然分娩」への憧れや「陣痛」を体験することに未練があったのでしょうね。
自分には体験できないことに未練が残るのはしょうがないのかもしれません。
もし、今、当時の私のように帝王切開で出産し、完全母乳を目指しているママがいるなら、こんなケースもあることを知ってもらいたいです。
4カ月目からでも完全母乳になれるんだと。
そして、もし、完全母乳を諦めることになったママがいるなら
「それも良いじゃない。」と言いたいのです。
産後の疲れた身体にむち打って、がんばり、ベストを尽くしたことでしょう。
それでも叶わない心境、完全母乳とは違う経験からですが、お察しします。
どんな言葉も耳に入らないほど、落ち込んでいらっしゃるかもしれませんが、
赤ちゃんのことを考えてみてください。
赤ちゃんは、ママが大好きなんですよ。
母乳をあげるのが辛ければ、粉ミルクに切り替えても良い。
ずっと笑顔でいるのは難しいですが、少しでも赤ちゃんに見せる顔が明るいものでありますようにと、祈っております。